とんで、はねて、あなたはゆめの子
──きれいなワンピース！ まるくてかわいいくつ！ おふろに入れてもらってぴかぴかのて！ すてきなおやしき！
「……サイズは合っているかしら？ ああ、襟が曲がっているわ。こっちを向いてちょうだい、」
すてきな、──すてきな、リリーナさま！
ヒイロにたすけられてからヒイロといっしょにすごしていたは、ヒイロのにんむ？ のおてつだいはできないので、ヒイロのアジト？ ねどこ？ のおそうじをしたり、ごはんのしたくをしたり、そういうことをしてヒイロといっしょにくらしていました。──でも、きょうからはヒイロといっしょにくらせないんだって、ヒイロはたいへんなにんむ？ があるみたい。
はきょうから、リリーナさまのおうちにすみます。
リリーナさま、ヒイロのしってるひと？ ともだち？ なのかなあ？ にはまだ、ヒイロとリリーナさまのかんけいがよくわかりません。でも、リリーナさまはいいひとだとおもいます。はヒイロといっしょにいられたらうれしかったので、ヒイロがをあんまりかまってくれなくてもへいきでした。
でも、リリーナさまはこうゆってたの、「こんなに小さな子をあなたの任務に連れ回すなんて何を考えているの、ヒイロ！」「は女の子なのよ！ もっと優しく扱いなさい！」「聞いているのヒイロ！？」……って、リリーナさまにおこられてるヒイロ、いつものヒイロみたいじゃなくて、びっくりした！
それでは、「こどもらしく」くらすためにリリーナさまにひきとられることになりました。……はヒイロといっしょじゃなくなるの、さびしいけれどね、がリリーナさまのところにいたら、ヒイロがときどき会いにきてくれるんだって！ リリーナさまがそうゆってたの！ そのほうがヒイロのじゃまにならないし、があんぜんなところにいたほうが、ヒイロもうれしいみたいなので、はふたりがゆったとおりにすることにしました。
そうして、つれてこられたリリーナさまのおやしきで、おふろにいれてもらって、きれいなおようふくをきせてもらって。──あのね、リリーナさまがのおきがえしてくれるときにね、かみのけからふわっておはなのにおいがするの！ それがね、おひめさまみたいだねってゆったらリリーナさまはのかみのけをかわかすときに、おいる？ をつけてくれて、たちまちのかみのけもおはなのにおいになったの！ すごい！ リリーナさま、まほうつかいみたい！ ってゆったら、リリーナさまわらってた！
リリーナさまはわらったかおがおひめさまみたいで、とってもすてき。だからね、こんなにすてきなリリーナさまがわるいひとのはずがないのです！ ……それに、はヒイロのことだいすきだから、ヒイロのしってるひと、ヒイロがをあずけてもだいじょうぶだとおもったリリーナさまは、きっといいひとなんだとはおもいました。
リリーナさまはをいもうとにしてくれる、かぞくにしてくれるってゆってました。だから、リリーナさまのおうちにひきとってくれたのですって。でも、にはもうかぞくはヒイロがいるからじゅうぶんです。リリーナさまのかぞくにもなりたいけど、ヒイロとリリーナさま、どっちもかぞくになってもらうのはむりだって、はしっています。……もしもね、リリーナさまがヒイロのこいびとだったなら、ふたりのこどもにしてもらうこともできたのかなあ？ でもたぶん、リリーナさまとヒイロはこいびとじゃないとおもいます。……こんどヒイロにあったら、リリーナさまのこいびとにならないの？ ってきいてみようかなあ……。
そのよる、はリリーナさまのベッドでいっしょにねむらせてもらいました。「明日、のベッドも買いに行きましょうね」とひそひそばなしでそうだんしてくれたリリーナさまに、はなんどもうなずいて、あしたのおでかけがたくさんたのしみになったの！ ヒイロはいそがしいから、とおでかけ、あんまりできなかったけど、はヒイロのことがだいすきだったのでへいきでした。
でもリリーナさまは、「子供はもっとワガママを言って良いの、欲しいものが他にあったら教えてちょうだい？」ってゆうの。……ほんとかなあ、はいままでずっと、ヒイロにワガママをゆったら、ヒイロにめんどくさいって、いらないってゆわれないかしんぱいで、いっかいもゆったことなかったけれど。、ワガママ、ゆってもいいのかな？ って、そのよる、ねむりにおちるまで、たくさんかんがえたの。──それでね！ 、おおもいつきました！ あしたになったら、リリーナさまに「をいもうとじゃなくて、メイドさんとしてやとってください」ってゆおう！ って！
それならリリーナさまのおてつだいができるし、リリーナさまのいもうとじゃないから、はヒイロのかぞくのままです！ めいあん！ わあ、あたまいい！ あしたがくるのがたのしみになっちゃった！ ヒイロとであって、てをつないでもらったときくらい！ とっても！ あしたからのまいにちがたのしみです！